質問の仕方で“見える情報”が変わる

「本音が聞けない」「条件確認ばかりで終わってしまった」。面接でこのような悩みを感じたことはありませんか?面接の質問には「オープン質問」と「クローズド質問」の2種類があります。これらを目的に応じて使い分けることで、応募者の人柄と希望条件の両面をバランスよく把握できます。

<クローズド質問>
「YES/NOや数字で答えてもらう」ときに使用。
回答範囲が限定されており、相手が一言で答えられる。

質問:「昨日は外出しましたか?」
回答:「はい」

<オープン質問>
「自由に話してもらう」ときに使用。
相手が自由に答えられ、内容も長さも幅広い。

質問:「昨日はどんな一日でしたか?」
回答:「家族と公園に行きました。子どもの成長を感じた一日でした」

このように、質問の目的を意識して聞き方を使い分けると、応募者理解が深まります。

クローズド質問とオープン質問の使い分け

面接では「もっと人柄を知りたい」ときもあれば、「条件を正確に把握したい」ときもあります。そんな場面で役立つのがオープン質問とクローズド質問の使い分けです。オープン質問は人柄や価値観を引き出すのに、クローズド質問は事実や条件を整理するのに適しています。

クローズド質問の役割

・応募者の「事実・条件」を確認する
・勤務条件や資格有無を明確にできる
質問例:「夜勤は対応可能ですか?」

オープン質問の役割

・応募者の「考え方や人柄」を知る
・応募者の経験を「深掘り」できる
質問例:「これまでの仕事でやりがいを感じたことは何ですか?」

【効果的な使い方】
まずオープン質問で背景や考えを聞き、そのあとクローズド質問で条件を整理すると効率的です。

応募者理解が深まる!質問の使い分け実例集

面接で応募者を正しく理解するには、1つのテーマをオープン質問で広く引き出し、クローズド質問で条件を整理するのが効果的です。この質問の使い分けを意識するだけで、話が散らからず、必要な情報をもれなく確認できます。

志望動機
●オープン質問:「なぜ当法人(病院)に応募してくださったのですか?」
●クローズド質問:「正社員としての勤務を希望されていますか?」
(ポイント)
はじめに志望動機や価値観を引き出し、続けて条件や事実を確認します。「気持ち」と「現実」を両面から確認することで、採用後のギャップを最小化できます。

協調性(人柄)
●オープン質問:「チームで協力してうまくいった経験を教えてください」
●クローズド質問:「他職種と一緒に働いた経験はありますか?」
(ポイント)
考え方や姿勢を聞き出し、実際の行動を確かめましょう。感覚的な「良い人そう」から脱却し、協調性を“再現性のある行動”で評価できるようになります。

勤務条件
●オープン質問:「働き方で不安に思っていることはありますか?」
●クローズド質問:「夜勤(または早番・遅番)は対応可能ですか?」
(ポイント)
最初に「希望や事情」を聞き、その後「条件の確認」を行うと、応募者が理解されたと感じやすく、納得感のある選考につながります。

スキル・経験
●オープン質問:「介護施設で働く中で、印象に残っている場面を教えてください」
●クローズド質問:「介護関連の資格はお持ちですか?」
(ポイント)
同じ資格でも「経験の幅」や「現場対応力」は人によって違います。応募者がどんな姿勢で仕事に取り組んできたかを引き出せます。同時に事実関係も確認できます。

意欲・定着性
●オープン質問:「仕事を続ける上で大切にしていることはありますか?」
●クローズド質問:「夜勤やシフト勤務にも対応できますか?」
(ポイント)
“気持ち”だけでなく、“現実的に続けられる条件”を必ず確認します。意欲と条件が一致していなければ、早期離職のリスクが高くなるため、客観的な質問で補います。

明日から実践できる!質問使い分け3ステップ

質問の仕方を意識するだけで、面接の成果は大きく変わります。最後に、明日からすぐ実践できる「質問力アップの3ステップ」をご紹介します。

◆ステップ1

目的を決めて質問を準備する
「何を知りたいのか」を明確にしておくことで、質問の精度が高まります。
・志望動機:働く価値観やモチベーションを知る
・スキル・経験:入職後に任せたい業務との整合性を確認
・将来・成長性:定着・継続して勤務する意思を確認

ワンポイント
それぞれの質問でオープンの質問、クローズドの質問をいくつか準備しておく。

◆ステップ2

回答を聞きながら“深掘り質問”をつなげていく
一問一答で終わらせず、「どうしてそう思ったのか?」などと広げる。
・クローズド質問:事実を正確に把握するために、質問し、回答を整理してから深堀りの材料にする。
・オープン質問:事実に対して、考え方や捉え方を聞くことで応募者の理解を深める。

ワンポイント
条件の確認や経験の有無だけでなく、考え方まで確かめることで「条件と人柄」の両方がわかる。

◆ステップ3

面接後すぐにメモを残す
記憶だけに頼らず、印象・回答内容・評価ポイントを記録する。
・判断のブレを防ぐ:記憶が鮮明なうちに記録しておく。
・チーム内に共有:迷ったときや最終判断に役立つ。
・次の面接に活かせる:二次、最終面接の確認事項が明確になる。

ワンポイント
「質問→回答→評価」の流れを記録しておくことで、最終評価のブレやミスマッチを減らすことができる。

質問の仕方を少し意識するだけで、面接の質はぐっと変わります。“質問力”が上がると、応募者の理解も深まり、会話もスムーズになります。次回の面接から意識して「質問」を使い分けてみましょう。