スキルと人柄の両面からマッチする人材を判断

中途採用は即戦力人材を優先しがちです。そのため、面接ではスキルや経験を重視する傾向があります。しかし、重要なのは応募者の仕事に取り組む姿勢や性格を把握することです。自社の理念や雰囲気と合う人材は現場になじむのも早く、長く活躍してくれるでしょう。面接では、求める人材の人柄や価値観、考え方を引き出すための質問を準備しておきましょう。

協調性はなぜ大切なのか?

医療・介護職の業務は、周囲の協力が不可欠なものばかりです。また、上司や同僚だけでなく、患者・利用者やそのご家族、他職種の担当者など多くの人と関わります。異なる立場の人や違う考え方を持つ人との協力が求められるため、協調性はとても大切です。

<協調性がある人材の特長>
・同僚のフォローができる
・建設的な意見や提案を持っている
・様々な意見に耳を傾ける
・自分の役割を理解して行動できる

<必要な3つの能力>
・業務遂行力
必要な行動を理解し、周囲を巻き込んで業務を進められる

・理解力
状況や他者の発言を的確に判断できる、意思疎通がスムーズ

・柔軟性
自分の考えに固執せず、状況や変化に対応できる

協調性のある人材かを見極めるには

協調性のある人材は同僚や他職種と良い関係性を築けるため、業務を円滑に進められます。よい組織を作るために欠かせない人材です。面接で応募者の性格や考え方を見極めるには、「状況」「行動」「課題」「結果」を切り口にした質問を準備しておきます。YESかNOでは答えられない聞き方をすると、本心が見やすくなります。※面接時間には制限があります。応募者の経歴に合ったものを数問選んで聞いてみましょう。

【状況を切り口にした面接質問例】

過去に置かれた状況から考え方を探ります。役割や立場がわかるよう具体的な質問をしましょう。

<質問1>
「以前(現在)の職場ではどのようなチーム体制で、〇〇さんの役割は何でしたか?」

(見極めポイント)
チーム体制を聞くことで経験した規模や業務の進め方がわかります。さらに役割を聞くことでまとめるタイプか調整役向きかの判断ができます。任せたいポジションに一致しているか確認しやすい質問です。

<質問2>
「協調性が求められる職場環境について、〇〇さんはどう思いますか?」

(見極めポイント)
協調性があるかのようなYESかNOで答えられる質問では、ほとんどがYESと回答するでしょう。「どう思うか」を付け加えることで応募者の本心を探れます。同時に過去のエピソードを聞くとさらに人物像がわかります。

【行動を切り口にした面接質問例】

行動に焦点を当てた質問で、どのような行動特性があるのかを見極めます。

<質問3>
「同じチームのメンバーが大きなミスをした場合、〇〇さんはどうしますか?」

(見極めポイント)
自分ではない誰かがミスしてしまったときの行動を知っておくことで、協調性の有無を判断できます。マイナスの状況に置かれたとき、どう動くかを聞くことで、気配りやサポートができる人材かがわかります。

<質問4>
「協力して業務を進めるために、〇〇さんが行っていることはありますか?」

(見極めポイント)
行動から応募者の役割がわかります。リーダー、調整、補佐のどのタイプに当てはまるか、病院・施設の体制や求める人材と一致しているか照らし合わせるとよいでしょう。応募者も過去の経験を活かせれば、ミスマッチの可能性が低くなります。

【課題を切り口にした面接質問例】

応募者が課題や困難にどう向き合い、考えるか、本人の言葉を引き出せる質問です。

<質問5>
「同僚に非協力的な人物がいたら〇〇さんはどうしますか?」

(見極めポイント)
どのような職場でも全員が協力的で気が合うとはかぎりません。このような問題の対処方法は1つとは限りませんが、問題を一方的に無視、排除したりする傾向がないかを確認しておくとよいでしょう。

<質問6>
「同僚に〇〇さんだけでは解決できないことを相談されたらどうしますか?」

(見極めポイント)
業務の中には、個人で解決できないことやマニュアル通りにいかないことが多くあります。問題に直面したときに、一人で抱え込まず、上司や同僚に相談や協力を求められる人材かを判断しましょう。

【結果を切り口にした面接質問例】

結果に焦点を当てます。過去のことをどのように受け止めているのかがわかる質問です。

<質問7>
「メンバーが協力して、業務がうまくいった具体的なエピソードはありますか?」

(見極めポイント)
自らが主体となっていた場合は周りを巻き込む力、サポートしていたのであれば調整能力があることがわかります。成功体験を自分の言葉で話せる人材は、入職後もそのノウハウを実現できるでしょう。

<質問8>
「チームがうまく機能せず、失敗した具体的なエピソードはありますか?」

(見極めポイント)
まず、失敗を素直に話せる人材は信頼できます。協調性を確認するためには、問題が起きたときに他の人の責任にしていないか、自分はまったく悪くないと他人事のように話していないかを確認しましょう。

ワンランク上の面接質問テクニック

面接は初対面同士です。面接官から応募者の緊張をほぐし、話しやすい雰囲気を作ると応募者が本音を話しやすくなります。また、応募者の考え方や価値観を最大限引き出すためには、たくさん質問するより、1つの質問の回答について具体的なエピソードを聞く、詳しく説明してもらう方が応募者への理解が深まります。協調性がある人材を採用したい面接官の方は、ぜひ本記事の8つの面接質問をお試しください。

テクニック:応募者の名前を入れて質問
名前を呼ぶことによって応募者との親近感がアップ。質問に答えやすくなります。

テクニック:掘り下げワードで本音に迫る
応募者の回答に「なぜ?」「具体的には?」でさらに深掘りすると本心に近づけます。