“人柄重視”の選考で人間関係の良好な職場へ

介護・医療・福祉業務は同僚だけでなく、他職種や利用者(患者)、そのご家族など多くの人と関わります。人柄に難がある人材がメンバーに加わると、業務の滞りや職場の雰囲気が悪化する可能性が高くなります。面接では応募者の態度や話し方に注目し、人柄をしっかりと見極めるようにしましょう。

人柄を重視したほうがよい理由とは?

  • 様々な立場の人と関わることが多い
  • 人柄は入社後に改善するのが難しい
  • 業務の滞りや事故が起きやすくなる
  • 人間関係が悪いと人材が定着しない

ミスマッチを防ぐ「人柄採用

人柄採用は応募者の業務経験や資格、スキルより、考え方や価値観、性格などを重視して合否判断する選考方法です。既存メンバーとの相性や社風と合致している人材が仲間に加わることで、働きやすい職場になります。離職も減り、長期的な視点で見るとメリットがあります。

「人柄」は行動や態度など目に見えやすいものと考え方や価値観など話してみてわかるものがあります。

見えやすい!行動・態度
・挨拶の姿勢、声や表情
・目を見て話す、表情の変化、相づち
・電話やメールのやりとり
・座り方、歩き方などの立ち振る舞い

見えにくい!考え方・価値観
・仕事への向き合い方
・他者に対する気遣い、思いやり
・責任感、信頼関係の築き方
・スキルアップや成長への取り組み

人柄がわかる2つの方法

応募者の人柄を知る機会は2つあります。1つは応募後の電話やメールでのやりとり、面接設定がスムーズにできたかである程度判断できます。メインは面接です。直接本人に会い、会話を通じて人柄を把握しましょう。面接官だけでなく、やりとりした採用担当者やスタッフの印象も参考にしましょう。

電話やメールのやりとり
・電話対応のマナー
・メールの文面
・返信のスピード

面接実施
・挨拶、マナー
・服装、身だしなみ
・話の内容や態度

応募者の人柄を可視化できるチェック項目です。記録を残しておくことで、最終的な合否判断の際に役立ちます。該当する項目が多い応募者は慎重に判断しましょう。

【応募時のやり取り】

  • 電話やメールの返信が3日以上来ない
  • 電話の応対の態度がよくない
  • メールの文面に問題がある
  • 応募書類提出の締め切りを守らない
  • 応募書類に不備や誤字脱字が多い
  • 一方的に面接日時を指定してくる

【面接】

  • 連絡なしに遅刻してきた(時間を守らない)
  • 服装がだらしない、清潔感がない
  • 挨拶をしない、覇気がない
  • 腕や脚を組むなど横柄な態度をしている
  • 面接官の目を見て話さない
  • 言葉遣いが悪い、敬語が使えない
  • 面接官の話を途中で遮る
  • 返事や相づちがない
  • 前職(現職)の不満が多い
  • 無表情・反応が薄い

<違和感を大切に!>
「スキルや経験は申し分ない、社会人としてのマナーも身についている」それでも何らかの違和感があったら、それはこれまでの面接官としての経験からくる”サイン”かもしれません。面接時の違和感は入社後も残る可能性が高いです。同席した別の面接官や応募後の対応をした採用担当者の印象も踏まえ、慎重に合否判断をしましょう。

人柄がわかる!3つの面接質問

業務に向き合う質問を通じて、応募者の考え方や価値観を確かめます。ポイントは応募者自身のエピソードを具体的に話してもらうことです。回答が貴社の理念や雰囲気と合うかで合否判断するとよいでしょう。

【質問1:苦手な上司や同僚、利用者(患者)さんと接するときに心掛けていることはありますか?】

(ここを見る!)
誰にでも苦手な相手はいます。ネガティブな面を正直に話せる応募者は信頼できます。歩み寄る、相手の立場を理解して行動するため、どのような相手でも円滑なコミュニケーションが取れるでしょう。

<こんな回答に要注意>
苦手な人はいないと断言する、苦手な相手を気遣わない。

【質問2:インシデントの経験があったら、対処されたときのエピソードを教えてください。】

(ここを見る!)
失敗やミスの経験を正直に話せる応募者は素直な人柄です。原因の把握、再発防止策への取り組みなども掘り下げて聞いてみましょう。失敗に真摯に向き合っていることがわかれば、安心して仕事を任せられるでしょう。

<こんな回答に要注意>
他責にする、直接関わっていないことを強調する。

【質問3:周囲と協力して業務を進めるために、〇〇さんが行っていることはありますか?

(ここを見る!)
他者に協力をお願いできる、進んで協力できる、どちらのエピソードも業務を円滑に進められる素質があることがわかります。リーダー、調整、補佐などどの立場で関わることが多いかも聞いてみると、任せられる役割がわかります。

<こんな回答に要注意>
具体的なエピソードがない、一人でできる業務だったことを強調する。

人柄7割、スキル3割で判断

中途採用では即戦力人材を求めるため、面接ではスキルや経験の確認を重視する傾向があります。しかし、重要なのは応募者の仕事に取り組む姿勢、価値観、性格を知ることです。スキルは入社後も身に付きますが、人柄は簡単には変わりません。良い人間関係の職場にするために人柄を重視した選考、合否判断をしていきましょう。