応募者の志望度がアップする施設見学
応募者は施設見学を重要視しています。「入ってみたら想像とちがった」とならないよう、選考中に働く環境や雰囲気を自身の目で確認してから入職を決めたいと考えています。つまり、施設見学で応募者に好印象を与えることができれば、採用確率はグッと高まるのです。
<応募者が入職前に知っておきたいこと>
- 職場の雰囲気や環境
- 一緒に働く職員の様子
- 業務内容や実際の働き方
応募者が施設見学でチェックしているポイント
介護職の退職理由で多いのは職場の雰囲気、人間関係に問題があることや方針への不満です。雇用条件は求人票や面接で確かめることができますが、働く環境は実際に見ないとわかりません。応募者は施設見学で全体の雰囲気を感じ取り、施設内や職員の様子を確認して、不安を解消しようとしています。
応募者が必ず確認する3つのポイント
【1】明るく、居心地のよい環境か
職員同士の会話や表情はギスギスしていないか、人員配置が極端に少なくないか
【2】利用者が快適に過ごせているか
利用者はリラックスしているか、職員と接するときに緊張していないか
【3】清潔感や安全性が保たれているか
掃除が行き届いているか、利用者の服装や部屋は清潔か
<施設見学エピソード>
【施設に案内された瞬間にわかる!】
働きやすい職場は第一印象がよい。利用者さん、職員が活き活きしている。
【一緒に働けるか想像して見学】
職員同士のギスギスしたやりとりが目に入ってしまい、怖くなってしまった。
対策は2つだけ!「挨拶」と「整理整頓」
施設見学で応募者に良い印象もってもらうポイントは2つ。1つ目は挨拶です。職員が明るい挨拶で迎えることで、一緒に働きたいなと感じさせることができます。2つ目は整理整頓。清潔で安全な職場環境だとわかれば安心感が増し、入職意欲がアップするでしょう。基本的なことに感じるかもしれませんが効果的な対策です。
①挨拶の徹底
施設内の雰囲気を左右するのは職員の対応です。案内の際は、職員の方から「こんにちは」など明るく笑顔で挨拶を。すれ違うときや目が合ったときに会釈をするのも好印象です。
▶応募者の声:職員のみなさんが、笑顔で挨拶してくれた。とても自然だったのでよい職場だなと感じた
②掃除と備品の整理
整理整頓がされていない、衛生面に不安を感じる箇所があると、業務に余裕がないのかもという印象を与えてしまいます。施設内にこもりがちな、臭いにも気をつけましょう。
▶応募者の声:廊下に置きっぱなしの備品がなかった。安全管理が徹底されていて素晴らしいと思った
知っておきたい施設見学のNGポイント
施設見学で悪いイメージを持たれてしまうと入職意欲が一気に下がってしまいます。NG対応をしていないか改めて振り返ってみましょう。施設見学は採用担当と職員が一体となって、人材を採用していく意識を持つことが大切です。
NG対応チェックと応募者が受けるマイナスの印象
チェック項目 | 応募者のマイナス印象 |
□ 無視をする/じろじろ見る | 歓迎されていない、受け入れてもらえないのでは? |
□ 挨拶する職員としない職員がいる | 一部の職員が働きにくい職場にしているのかも? |
□ 形式的で心がこもっていない | うわべだけ取り繕っている?人間関係に問題がありそう |
□ 汚れやゴミが放置されたままになっている | 衛生的に問題があると、利用者の方も快適に過ごせなさそう |
□ 廊下や共用スペースに備品が散らばっている | 乱雑な施設内で介護業務をするのは、安全面で不安を感じる |
□ 貼り紙が剥がれたり、破れたりしている | 忙しすぎて放置している?人手不足なのかもしれない |
現場職員と協力してスムーズな施設見学を
突然、応募者の施設見学を始めてしまうと現場は準備や心構えができません。スケジュールを事前に伝えておきましょう。また現場の職員もすぐに辞めてしまう、感じが悪い人材とは一緒に働きたくないはずです。施設見学後に印象を尋ねるなど、現場の意見も選考の参考にすると協力が得られやすくなるでしょう。
事前に見学日時を共有
①スケジュールがわかると整理整頓や準備や心構えをする余裕ができます。
②案内開始時は職員にひと声かけてから始めると挨拶しやすくなります。
施設見学の目的を伝える
①採用候補者をお互い見極める場でもあることを伝えておきましょう
②職員から見た採用候補者の印象も選考の参考にするとよいでしょう。
応募者は施設見学を重要視しています。見ているポイントは職員の印象と清潔感です。この2つを徹底しておくことが大切。施設見学中にに業務の説明をする、質問を受け付けるなどの気遣いがあるとさらに入職の後押しになります。